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黄泉比良坂

黄泉比良坂・お墓の起源について

出雲ご縁感謝堂がある東出雲町は平成23年8月に隣の松江市と合併し、八束郡東出雲町から松江市東出雲町にかわりました。

出雲大社がある出雲市の東隣、松江市をはさんだ県東部に位置します。東出雲町には神話に登場する意宇川が流れ、意宇の里はかつて国庁があったとされる出雲国庁跡に隣接しています。

ちなみに、意宇川(おうかわ)や意宇郡という地名の由来は、国を引き終えた命(みこと)が「意恵(終え?)」と言ったことからのようで、大国主命も「意宇国主命」、つまり意宇の国主だったという説もあります。

黄泉比良坂は町内平賀に位置しています。幹線道路国道9号沿いには「出雲神話 黄泉比良坂 黄泉の国入口」と案内大看板が掲げられており、道路看板や家屋に貼った看板をたよりに進みます。家屋看板を過ぎると薄暗い狭い一本坂道です。


国道9号にある大きな案内看板(左)

国道9号に掲げられた看板には「黄泉の国への入口」とあります

ここからは狭い一本道になります

国道9号から約500mで到着します。車4~5台分の駐車場があり、そこから直ぐです。

駐車場には古事記編纂1300年のノボリとパワースポットや2010年に公開された北川景子さん主演の映画『瞬 またたき』のロケ地であったことが紹介する看板が新しく立てられました。

ひんやりとした涼気につつまれたここは、神秘的なたたずまいを感じます。


坂を登りきると駐車場
があります

新しくたてられた看板

しめ飾りに飾られた石門
があります

しめ縄に飾られた石門を潜ると、大きな石碑があります。表は「神蹟 黄泉平坂 伊賦夜坂 傳説地」と読み取れますい。裏は「紀元二千六百年 七月 佐藤忠次郎建之」と刻まれていますので1940年(昭和15年)に佐藤忠次郎が施したようです。


紀元2600年(昭和15年)に建てられた碑

碑の裏には佐藤忠次郎の記銘がある

この佐藤忠次郎は地元東出雲町で出生し一代で農業機械メーカー佐藤造機(現三菱農機)を育てた人です。

石碑を抜けるとあのイザナギが蓋をした千引岩が奉ってあります。数トンあろうかと思える真ん中に大岩、左右にひとつづつ形の違う岩があります。「この岩があの世とこの世を塞いだ神話の岩なんだ」と思いに耽っていると、辺りに風が吹き抜け神々しさを感じます。

あの世とこの世を塞いだ千引岩(ちびきいわ)お墓の起源となる石です

三つの大きな岩

古い看板があります

石碑の傍らには私ども日本石材産業協会が建てた小さな碑があります。

碑には


黄泉の國の醜女達に追われここに逃れてきたイザナミ命は
桃の実を投げつけ撤退させた
最後にイザナミ命自ら追いたり
大岩をもちて塞ぎ
生の國と死の國の境となせり
千引の大岩なり
これより西二百米に道祖神あり
追谷坂と呼ぶ急坂を下れば
揖屋付近に通ず
又東四百米に峠あり
夜見路越えとて
中意東馬場に通ずる道あり
ここの神を
塞坐黄泉戸大神(さつりますよみのおほかみ)なり


と刻まれています。

日本石材産業協会が平成21年に建てた碑

私共が石を生業にする地はあの世とこの世をつなぐ場所にあり、分けた千引岩を奉る「お墓の起源」の地です。

 

黄泉比良坂 関係リンク

黄泉比良坂(よもつひらさか)についてご覧のリンクをご参照ください。